…かくて怯えた私は金魚の残骸を捨て去りぬ。
屍体は猫にくれてやった。猫は喜び、私は安堵する。
共犯者の生臭い接吻に後ろめたさを覚えた夕べ。
ただ 忘れがたきは。
うつろな魚の瞳に映る世界の鮮烈さ。
-NEXT-